体が柔らかければ(柔軟体操が得意であれば)、ケガをしない、パフォーマンスが高いといった凝り固まった考えをする人はだいぶ少なくなってきましたね。今回は長座体前屈と長距離選手のパフォーマンス(ランニングの経済性)の関係を明らかにした論文を書き留めておきます。
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Sit and Reach Flexibility = 長座体前屈
方法
被験者:大学の陸上競技部に所属する長距離を専門とする男女8名
実験デザイン
①長座体前屈の実施(スコアを記録)
②ランニングの経済性の測定(トレッドミル走:呼気ガスを記録)
長座体前屈とランニングの経済性(酸素摂取量÷速度)の相関関係をみた
結果
・長座体前屈とランニングの経済性に正の相関関係あり(r-0.826, p=0.006)
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つまり、長座体前屈ができればできるほどランニングの経済性は悪い(計算式上では少ない酸素摂取量で高い走速度を出せればランニングの経済性は低くなるから)
と、いうことです。長距離選手は長座体前屈は硬い方が高いパフォーマンスを出せますね。感覚的にも、体がぐにゃぐにゃだと身体で発生した力を地面に上手く伝えられない気がしますよね?長座ということはハムストリングスの筋や腱が硬かったりするのかな?
今回はパフォーマンスの指標としてランニングの経済性を観察していますが、実際のレースタイム(直近数か月)との関係を見れたら面白いですね。ま、長距離といっても、専門の距離に違いがあるあらこの設定にしたのだろうが...
このデータでだけみるとちょっと心もとない気がするので、実際のパフォーマンス(レースタイム)と全身の柔軟性、超音波エラストグラフィなどで筋や腱の硬さとか見れたら面白そうだな...........
でも硬さとか気にするそのまえに、長距離選手はまず、高重量ウェイトトレーニングでベースアップをしましょう。
www.sportscienceresearchjpn.com
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