股関節屈曲のトレーニングとして”ももあげ”は小学校の陸上競技の指導などでよくやられていますね。
歩行、走動作などでは股関節伸展により、体を身体に押し出すため、腿上げなんかするよりも”ももさげ”(股関節伸展を強調)させる場合もあるようです。
また、ウェイトトレーニング指導でも、股関節伸展筋に刺激を与えるスクワットやデットリフトはよく実施されますが、股関節屈曲のトレーニングはあまり実施されていない(優先度が低い)気がします。
今回はもも上げる(股関節屈曲を伴うトレーニング)はスポーツの運動パフォーマンスと関係があると述べている論文をご紹介します。
股関節屈曲のトレーニングがスプリント、シャトルラン、垂直跳びのパフォーマンスに及ぼす影響
方法
・被験者
48名の大学生(スプリンターとしてトレーニングしてないorストレングストレーニングを最近実施していない)
①トレーニング群
②コントロール群
の二つに分けた
・トレーニング課題
股関節屈曲トレーニング(チューブ)を週3回、8週間行った
2セットは10回の股関節屈曲、3セット目は最大努力で限界まで行いました。左右それぞれ。(キツそう)
最大努力で20回以上の繰り返しが可能な場合はチューブの強度を増加させた
Deane ら (2005)より引用
・測定項目
40ヤード(36.5m)走
シャトルラン
垂直跳び
股関節屈曲筋力
結果
・股関節屈曲筋力...12%増加
・スプリント(40ヤード走)...4%向上
・シャトルラン...9%向上
・垂直跳びはあまり変わらず(微増)
以上です。”ももあげ”の効果はありましたね!今回は、スプリントやウェイトトレーニングをしてない被験者だったようですが、股関節屈曲の(チューブ)トレーニングは他の人々(鍛錬者など)にも効果はありそう気がします。この論文が出されたのは2005年だから研究されてそうだな...
今回の論文から私が言いたいのはトレーニングにはバランスが大事だということ。
股関節伸展のトレーニングばっかりすると、
筋肥大で下腿が重くなり、下肢を素早く引き上げられなくなり、結果的にスプリントタイムが伸びないことが想像されます。ピッチは落ちるよね、たぶん。
なので主動作に時に働かないからといって、拮抗筋を鍛えないのは浅はかであると思います。
スプリントタイムの向上を目的としたトレーニングでは、メインに股関節伸展のトレーニング(スクワットやデットリフトなど)でいいと思いますが、股関節屈曲のトレーニング(論文で紹介されたトレーニング、足に重りを乗せたレッグレイズなど)を少しでもいいのやるべきだと思います。
ループバンド使いやすいよね〜
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私も股関節伸展を意識したトレーニングと論文検索をしがちですね...