陸上短距離 vs 陸上長距離選手 vs 一般人のアキレス腱の硬さに関する研究は過去のこの記事の通りです
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また、過去に長距離ランナーは硬くないアキレス腱(≒軟らかい腱)を有する方がタイムが良いことが報告されています。
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しかし、上記のような研究では複数の研究により異なった結果が得られているようです。その問題点としてサンプルが少ないことが考えられます。そこで、今回の研究は大人数の長距離ランナーの膝蓋腱のアキレス腱の硬さを測定した研究になります。
長距離ランナーにおける腱の弾性特性パフォーマンスの関係
リンク
方法
被験者
長距離ランナー64名
5000m記録:14分11秒〜16分16秒
実験試技&データ収集
膝関節伸展最大筋力及び足関節底屈最大筋力発揮時の腱の硬さを測定
分析
①Faster群(32名)とSlower群(32名)に群を分割し膝蓋腱とアキレス腱の硬さを比較
②パフォーマンス(5000m走タイム)と膝蓋腱及びアキレス腱の硬さの関係をみた
結果
①Faster群の方がSlower群より膝蓋腱は硬く、アキレス腱は軟らかい
②パフォーマンスが高い(5000mタイムが良い)人ほど膝蓋腱は硬く、アキレス腱は軟らかい
以上のことが明らかになりました。関節によって腱が硬い方がパフォーマンスが低いか、高いかは変わってくるんですね。不思議。