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#61 ヒップスラストvsバックスクワット: どっちがジャンプや走りのパフォーマンスを向上させるのか



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前回はヒップスラストvsフロントスクワットのトレーニング効果を検証した論文を紹介しました。結果的にヒップスラストは短距離スプリント走能力を向上させ、フロントスクワットは跳躍パフォーマンスを向上させることが示唆されています(青年期の男性において)。

 

www.sportscienceresearchjpn.com

 

そして今回はフロントスクワット、ではなく。バックスクワットとヒップスラストのトレーニング効果を検証した研究をご紹介します。

 

Effects of 7-Week Hip Thrust Versus Back Squat Resistance Training on Performance in Adolescent Female Soccer Players. - PubMed - NCBI

 

前回との比較ではフロントスクワットかバックスクワットかの違いの他に、トレーニングが6週間ではなく7週間になり、ただのAdolescent MalesからAdolescent Female Soccer Players(青年期の女性サッカー選手)になってますね。

 

方法

被験者:リフティング経験のない(たぶんトレーニング経験のない)女子青年サッカー選手のヒップスラストまたはバックスクワットエクササイズ(N = 24、年齢= 16.82±1.56歳、身長= 1.64±0.55 cm、体重= 58.35±6.28 kg)

 

3群に分けてそれぞれトレーニングを実施させました(1週間、週2回)。

①バックスクワットグループ(SQG; N = 8)

②ヒップスラストグループ(HTG; N = 8)

③コントロールグループ(CG; N = 8)

 

レーニング介入の前後に

・反動つきジャンプ

・10mと20mスプリント走

・Tテスト

・バーベルの挙上速度(60 and ~80% RM)

を実施しました。

 

結果

The HTG showed greater improvements in the 10-m sprint (d = 0.7), 20-m sprint (d = 0.46), T-test (d = 0.36), and barbell velocity at 80% repetition maximal (RM) (d = 0.53) and 60% RM (d = 1.02) during hip thrusts, while the SQG showed higher barbell velocity at 80% RM (d = -0.7) during back squats.

・ヒップスラスト群は10mスプリント、20mスプリント、Tテスト、ヒップスラストのバーベル挙上速度が向上

・バックスクワット群ではバックスクワットのバーベル挙上速度が向上

 

 

 

 

異常が主な結果です。

前回の論文と同じような感じですね,,,。

ヒップラストはなかなか有能っぽいですね。私も初めて実施したときは"ケツの使い方"がわかったような気がしました。w

 

ただ、実際のトレーニング現場でヒップスラストだけやるのはどうかなと思います。疾走能力を高めるためにはスクワットもヒップスラストも組み合わせるのがベストかなあとは思います。もちろん他の種目もやりましょう。

 

種目を組み合わせた研究って無いのかな...結果でなさそうだけど...w

 

以上