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#37 筋(肉)は柔らかいほうが競技パフォーマンスが高い...というわけではない


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”筋は柔らかい方がいい”

 

とか聞いたことがありませんが?私はあります。


超カラダが硬い人専用!お尻と太ももの裏を最短で柔らかくするストレッチ方法

 


柔らかく柔軟性のある上質な筋肉の付け方【筋トレ】

 

(↑ YouTubeで”筋肉”、”柔軟”で検索して上位に出現したのを載せてみました)

 

なぜ柔らかい方がいいと言われているのかわかりませんが、実際の競技者達は筋の硬さがどうなのか?

 

ということで今回はアスリートの筋の硬さについて調べた研究を書き記します。

 

 

Muscle Stiffness of the Vastus Lateralis in Sprinters and Long-distance Runners,

[長距離走選手と短距離走選手の外側広筋の筋の硬さ]

 

journals.lww.com

 

20195月に発表されています。Medicine & Science in Sports & Exerciseに発表された日本の研究です!

 

 

膝伸展筋群(膝を伸ばす筋群)の一つである外側広筋の硬さを長距離選手と短距離選手とで比較しています。

(筋の硬さは超音波剪断波エラストグラフィー法という方法を使って測定することができます。)


超音波検査

 

被験者は

短距離走選手22

長距離走選手22

コントロール19

でした。

 

被験者の外側広筋の硬さを

①安静時

②活動時(最大努力の50%の膝伸展)

以上の2条件で測定しました

 

結果

①安静時

長距離走選手の方が短距離走選手よりも硬い

②活動時

長距離選手の方が短距離走選手やコントロールよりも硬い

 

また

①安静時

における短距離選手と長距離選手それぞれの疾走タイムとの相関をみると

・短距離選手は記録が良いほど筋が硬く

・長距離選手は記録が良いほど筋が柔らかい

ことが示されています。

 

同じ走動作を実施する競技でも走スピードの違いによって筋の性質が違うんですね!

 

しかし

 

 

②活動時

では

・短距離選手は記録が良いほど筋が柔らかく

・長距離選手は記録と関係がない

 

ことが示されました。

安静時と違う!笑

 

 

ま、とりあえず安静時の筋の硬さと走タイムは関係があります。柔らかいor硬い方がいい!運動スピードによって違うことが示されたんですかね?競技種目やポジションでも違いがありそうですね!(野球だと投手vs野手)

 

今回は外側広筋の硬さを研究していましたが、個人的にはケツ(大臀筋)の方が興味があります。

どうなんですかな~

 

論文が発表された大学のプレスリリース結果の一部しか載っていませんがコッチのほうがわかりやすいかもしれないので最後に載せました笑

 

www.juntendo.ac.jp