今回はプライオメトリックトレーニングに関する研究を書き留めます。
プライオメトリックトレーニングは縄跳びやバウンディング、リバンウンドジャンプ、ドロップジャンプのように反動を使う動作様式を伴うトレーニングを指します。
プライオメトリックトレーニングにより運動パフォーマンス中のパワーの向上などが見込まれます。
↑の研究ではプライオのトレーニング効果はいまいちでした。w
今回紹介する研究は
Effects of high volume upper extremity plyometric training on throwing velocity and functional strength ratios of the shoulder rotators in collegiate baseball players.
大学野球選手におけるハイボリュームの上肢プライオメトリックトレーニングが投球速度と肩回旋の機能的筋力比に及ぼす影響
functional strngth ratios がうまく訳せいない...誰か教えて...
実験デザイン
・通常のトレーニング+"Ballistic Six"と呼ばれる上肢のプライオメトリックトレーニングを実施させる群
・通常のオフシーズンのトレーニングを実施させる群
のトレーニング前後の球速を比較しました(それ以外の測定項目もありますが興味がなかったので省きます)。
"Ballistic Six"のトレーニング項目です。
①Latex tubing external rotation.
Resistance Tube External Rotation - Rotator Cuff Exercises
②Latex tubing 90/90 external rotation.
Shoulder External Rotation at 90°
③Overhead soccer throw using a 6-lb (2.75kg)medicine ball.
④90/90 external rotation side-throw using a 2-lb (0.97kg) medicine ball.
90-90 External Rotation Side Throw - SST Mississauga
⑤Deceleration baseball throw using a 2–lb (0.97kg) medicine ball.
⑥Baseball throw using a 2-lb (0.97kg) medicine ball.
↑その名の通り野球投げ(見つからなかった)
上記のトレーニングをプライオメトリックで8週間実施させました。
実験の結果、上記のプライオを実施させた群で球速が平均で2 mph (3 km/h)向上しました。preよpostで有意差有り。
対して通常のトレーニングのみを実施させた群では球速がわずかに上がりましたが有意差無し。
つまり、通常のトレーニングにプラスして上肢のプライオを実施させると球速が3 km/h向上することがわかりました。
以上。
被験者はアメリカの大学のディビジョン1(ハイレベル)の選手においても球速向上が見られたということで高校生、大学生、社会人においてもかなり有効なトレーニング手段ではないのかなと思います。もちろん、プライオだけではなく通常のトレーニングも行っているので他のストレングストレーニングもしっかり実施した上での結果になっていることもお忘れなく!