今回は陸上競技100m走の選手の下半身(下肢)の筋量と疾走タイムとの関連を調べた論文を書き留めます。
男性スプリンターにおける個人の下肢筋量と100mスプリントタイムとの関係
下肢の筋量を計測してスプリントタイムとの関係を観察した論文ですね。
結論としては
Faster runners have greater gluteus maximus volume than quadriceps femoris volume.
より足が速い人は大腿四頭筋の容積よりも大臀筋の容積が大きい。
つまり
より足が速い人は太ももよりもお尻がデカイことになります。
あくまで比率の話で大腿四頭筋を鍛えなくていいという事にはならないと思いますのでご注意を。大腿四頭筋だけ集中的に鍛えるのは100m走選手にとってよくないかもね(レッグエクステンションマシンのやりすぎとか)。
以下に詳細を述べます。
被験者は31名。日本人スプリンターでした。
持ちタイムは 10.23-11.71 秒
結構速い選手も含まれてますね。
共同研究者は東洋大の土江先生(桐生祥秀選手のコーチで元100mのオリンピック選手)なのでそういうことかな...?
【9秒台か⁉︎】大接戦100m 2019セイコーGG【桐生選手vsガトリン選手】
【男子4×100mR日本代表公開練習】土江寛裕オリンピック強化コーチ コメント
実験はスプリンター達の下肢12筋(下記)の筋ボリューム(容積)をMRIを用いて計測しています。
psoasmajor:大腰筋
iliac:腸骨筋
gluteus medius + minimus:中臀筋 + 小臀筋
gluteusmaximus:大臀筋
sartorius; 縫工筋
tensor fasciae latae:大腿筋膜張筋
quadriceps femoris:大腿四頭筋
adductors (adductor brevis, adductor longus, and adductor magnus):内転筋群(短内転筋、長内転筋、大内転筋)
hamstrings:ハムストリングス
gracilis:薄筋
gastrocnemii:腓腹筋
soleus:ヒラメ筋
筋の名前、覚えられない,,,,,,,
100m走タイムと関係があった項目です
大腰筋
中臀筋+小臀筋
大臀筋/体重
ハムストリングス/体重
中臀筋+小臀筋と大腿筋膜張筋の比率
大臀筋と大腿筋膜張筋の比率
細かい数値は論文を参照にしてください!
ステップワイズ法(統計手法)は100m走パフォーマンスの23%は大臀筋と大腿四頭筋の比率で説明しました。
7 Exercises for BIGGER Hips | How to Fix Your Hip Dips
今回の結果から足を速くするにはケツを鍛えましょう!...とは言い切れませんが、大腿四頭筋を集中的に鍛える必要はないように思えます。しかし、細すぎるのも問題ありなので、、、バランスですかね?
専門家に教わってお尻にしっかりと刺激を加えるスクワットを教えてもらいましょう!
ローバースクワットは効く。難しいけど。